四国お遍路★四国お遍路で癒される


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■四国お遍路とは■

 四国お遍路とは、今からおよそ1200年前にお大師さま(弘法大師・空海)が修行された足跡をたどって、四国の自然を肌で感じながら、八十八ヶ所の霊場を巡礼巡拝しながら、ただひたすら歩き続け、祈り続ける旅です。四国お遍路は、1200kmの巡礼道です。
 1日平均24kmで歩いても50日、自動車で回っても8日かかります。

 現代、年間20万人以上のお遍路さんが四国を巡礼しており、その目的も、心のよりどころ、癒し、供養、自分探し、自己鍛錬など、人それぞれで、ただ何となくという人も圧倒的に多いのです。ただ、結願を目指 す気持ちに皆変わりはありません。結願とは、四国霊場八十八ヶ所を回りきるという意味の遍路用語です。

 お遍路さんは白装束がトレードマークです。白衣と菅笠をつけて、金剛杖を持てば、日常生活の肩書きなども無くなり、人の姿は平等となります。日常世界から聖なる世界へ入った純粋無垢な気持ちを表すのです。

■修行の旅■

お遍路は、大師さま(弘法大師・空海)が修行された足跡をたどる旅です。その行程は、四国全土の地を霊場としてとらえ、八十八ヶ所の札所を巡拝しながら、道中修行することに意義があります。
修行の一つとして、やさしさを基にした、お金がなくてもできる他人への施しである「無財七施の修行」があります。遍路旅で実践すべき行いとされています。

  一、眼施(がんせ:優しい眼差しを向ける)

  二、和顔施(わがんせ:いつも笑顔を絶やさない)

  三、言施(げんせ:温かく思いやりのある言葉をかける)

  四、心施(しんせ:思いやりの心をもつ)

  五、身施(しんせ:体を使っての奉仕。困っている人を見たら、すぐ手助けする)

  六、牀座施(しょうざせ:自分の席や順番を相手に譲る。良い場所はまず相手に)

  七、房舎施(遍路に一夜の宿を貸す。空き部屋がなくて困っている後続の遍路に相部屋   をすすめる)

御利益ばかりを願う受身の気持ちだけではなく、遍路に途中で、無財七施の気持ちを心がける姿勢が、温かく迎え入れてくれる土地の人や、そのほかのお遍路さんへの礼儀となるのです。

 ■お大師さんと「同行二人」の旅■
  
「同人二人」とは、遍路道を行くお遍路さんはいつでもどこでもお大師さんと一緒という意味で、お大師さんがいつも見守ってくれているので、安心して先に進みなさい、というお遍路さんの心の支えとなっている重要な言葉です。

そして、お大師さんの分身とされる金剛杖を持って遍路道を行くことが「同行二人」なのです。 一人で旅しても決して一人ではなく、仲間がいてもそれぞれがお大師さまと二人旅、「同人二人」なのです。

 お大師さまが見守っていてくれると思えるからこそ、巡拝中に困ったことや辛いことがあっても、これはお大師さまが与えてくれた試練なのだと前向きに考えられるようになるのです。

のどかな田園風景、荒々しい太平洋、穏やかな瀬戸内の海、厳しい霊山。そんな風景がゆっくり動いてゆく。鳥や虫の鳴き声が聞こえる。風が吹き草花がゆれる。そしてそんな変化に富んだ大自然に接していると、周りのあらゆるものに支えられ、生かされていると感じ、感謝の気持ちが自然とあふれてきます。

 ■お大師さんの人となり■
 
お大師さんとは、平安時代の高層で真言宗の開祖である弘法大師・空海のことで、四国の人は絶大なる 尊敬と親しみを持って、隣人のごとく「お大師さん」と呼んでいます。では、千年の昔から、今なお庶民の心を掴んで放さない弘法大師とは、どんな人物だったのでしょう。

 弘法大師は宝亀5年(774)に讃岐国(現・香川県)屏風浦の佐伯家に生まれました。幼名は真魚(まお)といい、小さい頃から高い教育を受けました。

7歳の頃、仏門に入り多くの人を救いたい、この願いがかなわないのなら自分の命を捨てると、現在の四国霊場七十三番出釈迦寺奥の院である捨身ヶ獄から投身しました。

そのとき、釈迦如来と天女が現れ、助けられたという伝説が残されています。
真魚は15歳で叔父の阿刀大足(あとのおおたり)に連れられ京都にのぼり、18歳から大学に入り仏教など学びます。超エリートコースに乗っていましたが、学問だけでは人々を救えないと出家し、阿波の大滝山や土佐の室戸岬や伊予の石鎚山などで修行を重ねました。そして、22歳で受戒し、名を空海と改めました。

このとき歩いた四国の行場が、後に多くの人々が大師の足跡をたどったことから、四国遍路が始まったといわれています。

31歳の時、遣唐使船に同乗して唐へ留学。長安の清龍寺で恵果阿闍梨(けいかあじゃり)から密教のすべてを学び、「遍照金剛」の名を授かり、真言密教第八祖となります。大同元年(806)に帰国後、1年ほど 九州にとどまって教えを広め、翌年に上京して真言宗開創の勅許を得ます。

弘仁7年(816)に修行の場を高野山に移し、「我永く山に帰らん」という言葉を残して、承和2年(835)62歳、岩窟にこもって即身成仏を果たします。生きながらに仏になる、永遠のいのちとひとつになる行を実践したのです。
 
 ■道行くお遍路をもてなすお接待■
 
 地元の人々は、遍路道を行くお遍路さんはを「お大師さん」その人であるという信仰を持っており、「お遍路さんが来よる」ということで、手を合わせたり、激励してくれたり、お接待をしてくれます。
 「お接待」はお遍路さんに対して、地元の人々が、飲み物や食べ物やお金、一夜の宿までも提供してくれる無償の行為です。お遍路さんへの「お接待」はお大師さんへの思いであり、信仰に基づく行為でもあるのです。

 だからこいそ、そんな人々の信仰心を無にしないためにも、「お接待」は断ってはならないとされています。
 遍路道で限りないやさしさを受け続けてきたお遍路さんは、今度は自分が他人のために何かがしたい、やさしくしたいと本気で思うようになるのです。

 四国遍路は、人がやさしい人間に生まれ変われる旅なのかもしれません。



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